東京湾岸のマンションの成約価格の推移

成約金額の推移(平均成約単価:万円/坪)四半期ごと

全体的には東日本大震災以降、右肩上がり

とあるところから手に入れた成約金額(単位:万円/坪)の推移をグラフにしてみました。対象は東京の湾岸にあるマンションになります。

これを見ると2011年に発生した東日本大震災の影響を受けたと思われる2012年で底を打ち、それ以降は押しなべて上昇傾向にあります。この時期に購入していた人は大儲けですね…。

2012年と直近1年間を比較すると勝どき・晴海エリアがもっとも値上がり

2012年1年間の平均成約坪単価と、直近1年(2019Q3~2020Q2)の平均成約坪単価を比較すると以下のようになりました。

  • 芝浦・台場エリア:143.46%
  • 品川・港南エリア:140.09%
  • 豊洲エリア:136.78%
  • 有明・東雲エリア:146.82%
  • 月島エリア:131.88%
  • 勝どき・晴海エリア:147.15%

上記の割合だけで見ると、エリアとして最も価格の上昇率が高いのは勝どき・晴海エリアになりますね。

もちろんエリアとしての価格比較なので、物件ごとに多少のぶれはあると思いますが。

対して上昇率が一番低い(といっても約131%ですが)のは月島ですね。このあたりは大規模な開発も止まりつつあり、価格の上昇が落ち着いているのかもしれません。

価格最高値は芝浦・台場エリア

価格だけで見ると芝浦・台場エリアの価格が一番高いですね。ここは港区ブランドということもあるのでしょうが、とくに芝浦は他の地域と違い、橋の利用がないということや交通機関の充実など、様々な理由で人気が高いのだと思われます。

震災の影響がない2007年と比較してみると

2012年は震災の影響で価格が大きく下がっていますが、2007年もそれなりに高い水準で価格が推移していました。2007年と直近1年を比較してみましょう

  • 芝浦・台場エリア:122.51%
  • 品川・港南エリア:110.39%
  • 豊洲エリア:138.81%
  • 有明・東雲エリア:122.47%
  • 月島エリア:104.57%
  • 勝どき・晴海エリア:130.54%

2007年との比較でみると最も伸び率が高いのは豊洲エリアとなりますね。次に勝どき・晴海エリアです。

豊洲はもともとIHIの造船場跡地だったところに大規模な開発が入り、ららぽーとやタワーマンションが建設され、すぐとなりにはNTTデータなどの大企業が入るオフィスビルも用意されました。コロナ禍前では平日も土日も人が絶えない街づくりをしたことで大きくエリアの価値があがったのだと思われます。

次点として勝どき・晴海エリアがありますが、ここはいわずもがな東京オリンピックの選手村計画、それに伴う交通機関の整備(東京BRT)などで値を伸ばしたところですが、東京オリンピックの実施が不透明であることを考えると今後の値動きが気になるところではあります。まだタワーマンションの建築が計画されていたり、豊海ふ頭からお台場へ地下トンネルの整備、および環状2号のトンネルも工事中で新橋付近へのアクセスが飛躍的によくなる予定があります。現時点でも銀座、新橋へのアクセスがいいのですが、それ以上に利便性が高まることを考えると、まだまだ伸びるのではないかと思います。

現時点で思うこと

資産の大きな暴落を避けるのであれば、芝浦・台場エリアや月島エリアなど。購入後の資産価値向上を狙うのであれば豊洲、勝どき、有明の物件を狙うということになるでしょうか。

有明は最近有明ガーデンという商業施設がオープンし、生活という意味での利便性は高いですが、すでにゆりかもめや臨海高速鉄道などが存在していることを考えると、大きな交通機関の改善はそれほど考えられないのかな、というところと、有明ガーデンも(有明居住者によると)全然人が入っていない模様で、強くお勧めはできないところです。

また、居住用マンションを探すなら、価値だけでなく、住んでいる住民の質の違いも考慮にいれたほうがいいかと思います。新築のマンションや新規に開発されるエリアにはやはりそれなりに若いカップルやファミリーが転居することが多いそうですが、東雲エリアのマンションは居住者同志のトラブルが多いとも聞きます。いずれ収束していくものとは思いますが、そういった点も考慮にいれたほうがいいかもしれませんね。

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