JA東京中央が出資者に対して事業利用分量配当金制度を導入するとアナウンス。平成28年度から開始で、初めての配当が(入るのであれば)平成29年の4月に入る模様。
この制度は簡単に言うと
- JA東京中央に出資している(最低金額1万円から出資者になれる)
- 口座を持っている
上記2つを満たしている人には配当金が支払われるというもの。
もともとJAは出資している人に対して出資に応じて年1%~2%程度の配当金が支払われるようになっています。昨今の銀行の中では利息率のいいネット銀行でも0.120%程度なので、これと比較すると利回りはかなりいい方。
それに加えて配当金が追加されるというのでこれは結構すごいことじゃないでしょうか。
対象となる事業は「信用事業」、対象となる取引は「当座性貯金」と「定期性貯金」。はて、何のことだ?(笑)
信用事業、当座性貯金、定期性貯金とは
信用事業は http://www.ja-tokyochuo.or.jp/service/loan.html ここに書いてるようなローンのこと。つまりJA東京中央に借金している人が対象っていうことになりますね。ローンを組む人はJA東京中央にとってたくさんのお金を預けてくれるいいお客様。このお金の額が大きくなればJA東京中央のお金が増え、運用益が増えることになるので、こういうお客様を維持、拡大していきたいという狙いなのでしょう。
当座性貯金というのは、普通貯金・貯蓄貯金・納税貯金のことだそうです。
定期性貯金というのは、その名の通り定期貯金用の口座のこと。
もちろんこの事業利用分量配当制度によって配当金が支払われるのは余剰金がある場合。この運用が始まってどれくらいの利息が付くのか、楽しみです。
そもそもJAってなに?
信用事業、経済事業、共済事業、そのほか事業の大きく4つの事業を行っているようです。
信用事業とは、上述のように簡単に言うとローンのことですね。住宅ローンはもちろん、もともと農業から始まったこともあって農業運営に関する貸出、貯金業務があります。
経済事業は、JAの組合員(農家)に農業用重機(トラクターなど)、肥料、農薬などの販売ををする事業のこと。それ以外にも農家ではない利用者に対して、コープやガソリンスタンドの運営などもしてます。
共済事業というのは、年金共済、自動車共済、生命共済のこと。JAの収益の半分以上はこの事業によるものだそう。
信用事業と共済事業が黒字で、経済事業が赤字なことが多いそうです。
もともとJAは農家のための金融サービスの提供、販売網の構築などを目的としていましたが、昨今農家は減少を続けているため、農家以外の人を利用者にしようとやっきになっているようです。(もともと農家でなくても全利用者の20%まではOKというルールがあったそうですが、最近ではそのルールも有名無実のものとなっているようです)