ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何かを読んでみました。
プランとマネージャー向けの話ですが、プロジェクトマネージャーなどにも活用できるTOC理論(Theory of Constraints)の話です。
そこで学んだことのメモ。
生産性とは目標に向かって会社を近づける行為そのもの
全ての会社の目標は同じ、利益を得ること
3つの評価指標がある
- 純利益
- 投資収益率
- キャッシュフロー
つまり売上を増やすこと。売上を増やすというのはスループットを増やすということ。そのためには在庫と業務費用を減らすこと。
従属事象と統計的変動。
従属事象はハイキングの列に似ている。前を歩く人のスピードに依存する。最後の人の歩くスピード(つまり一番ゆっくり歩く人のスピード)がその列のスループットになる。先頭の人は言い換えれば原材料。列の間の人や距離は仕掛かりや在庫に例えられる。
ムダをなくそうと1つ1つの行程を別々に観察および最適化してはいけない。システム全体(列全体)を最適化すべき。
他のリソースより、余分な能力を持っているリソースがあるのが普通。
ボトルネックを通過するフローを市場からの需要に合わせる
機械が停止している間にムダにしているコストは、その機械ができること×停止時間で計算されるのではなく、工場全体のスループット×停止時間という計算になる。
1部の作業効率を下げると工場全体の効率がアップすることもある。
リソースの「利用」というのはただリソースを使うだけで、考えられていない状態のこと。
リソースの「活用」というのは利益を出すために最適にリソースを配分、利用することを指す。リソースを個別に最大化してはいけない。
工場の最適が終わったら、更なる利益拡大のためにバッチサイズなどを減らすことで出荷時間を短縮し、販売をアップさせる。
在庫は資産ではない。
システム全体の最適化のための手順は以下
- ボトルネックを見つける
- ボトルネックをどう活用するか決める
- 他の全てを「2」の決定に従わせる
- ボトルネックの能力を高める
- 「4」で解消したら「1」へ戻る
ボトルネックの性質は変わる。プロセスや機械のこともあるが、市場がボトルネックになることもある。そのためボトルネックではなく制約条件と呼ぶ方がふさわしい。
真の制約条件は機械ではなくポリシーである
マネージャーに求められる能力は以下の3つ
- 何を変えるのか
- 何に変えるのか
- どうやって変えるのか
上記のような気づきがストーリー付きで書かれており、面白く読み進めることができます。まるで映画を見ているみたいな感じで、実際に海外では映画化もされているとか。
工場の革命と家族の問題の間に揺れながらも、アドバイスや気づきにより1つ1つ解決していく主人公アレックスの物語は、本当にオススメです。